MicroShiftを通すだけで、クラシックなスタジオで行われていたように、トラックをワイドに広げたり、タイトにしたり、更にはトラックに空間の広がりを持たせることができます。オリジナル機材以上の機能を実現するSoundToysの捻りで装備されたFOCUSノブは、トラックの特定のレンジだけを広げ、下の帯域には影響しません。ヴォーカルに「きらめき」を、ギターに「エアー感」を。ディチューン量のコントロール、ディレイ、ミックス・ノブの調整で、トラックにフィットするエフェクト・メイキングも可能です。MicroShiftは、ハードウェアを彷彿とさせるのクラシック・サウンドに、最新の機能を直観的なユーザー・インターフェイスで提供します。
ピッチ・シフトの技術が生まれて以降、Eventide H910(x2)、H3000、AMS DMX 15-80などのデバイスに応用され、プラグインではSoundBlenderやPurePitchなどの製品にその技術が応用されました。アイディアはとてもシンプルで、少量のディレイとピッチシフトされた成分を左右に完全にパンニングします。設定こそデバイスで異なりますが、その効果は同じです。ヴォーカル、バック・グランド・ヴォーカルの幅を広げ、深さ、奥行きを加えます。言うまでも無く他のパートにも効果的ですが、ヴォーカルがこのエフェクトの出発点です。この手法は今でも多くのミックス・エンジニアの道具の一つとして頻繁に使われているテクニックです。ギターにかけるのも効果的で、バッキングで巨大な「音の壁」を感じさせるサウンドを作ったり、ソロ・パートを前に持ってきたりする時に有効です。