2022年10月14日、15日の2日間で開催された配信イベントMI FESTIVAL 2022。様々なクリエイター、エンジニアの方がそれぞれのテーマに沿って製品の魅力や使い方をお話してくださる豪華なイベントとなりました。
レポート第8弾では、2日目に出演していただいた 土岐彩香 さんによる「トップレベルのミックス・テクニックを体験。土岐彩香のミックスセミナー」のコーナーをご紹介します!
今回はアーカイブ動画を公開できないということで、少しでもこのレポートで魅力をお伝えできればと思います!
皆さんは「ミックス」の名前の通り「混ぜ合わせる」ことができていますか?
そもそも「混ざる」って何?どういう状態が混ざった状態?あまりはっきりしないですよね。
今回のセミナーでは、MIのスタッフがミックスした音源について土岐さんが辛口なツッコミをしながら「それぞれのトラックを混ぜ合わせる」のに大切なことを説明していただきました!
コメント欄も大盛況で「ミックスとは」を考えさせられる貴重な時間でした......!
今回のセミナーで土岐さんにご指摘していただいた、プロデュース視点の注意点をピックアップします!ぜひ編曲やレコーディングの際に気をつけてみてください!
・ドラムやベース、その他パートのグルーヴが合っているか?(ドラムが跳ねているのにベースは跳ねていないなど....)→一体感がないと、どのようにミックス処理をしても混ぜるのが難しい!
・どこのパートを注意して聞きながらレコーディングするか
→例えば16分音符が跳ねるリズムが特徴的な楽曲のボーカルを録音する時、ゆっくりな4分音符のクリックに注意して聞くよりも、跳ねてリズムを刻むハイハットを聞く方が、グルーヴ感のある歌が録れそうですね!
「ミックスが上手くできなくてトラック同士が混ざらない....」と思っていた曲も、案外こういうところに原因があるかもしれませんね!
センターにボーカルを配置したいけど、それ以外のパートを全部LRどちらかに振り分けるのは違和感が生まれてしまったり難しいですよね。
そんな時は、左右交互に揺れるエフェクトをかけるそうです。
今回使用していただいたのは Soundtoys「PanMan 5」。エレピを全音符で伸ばすパートに使用することで、「左右に揺れる」効果が生まれ、センターにいる感じを保ちながらもボーカルと被ることなく左右のスキマを有効活用するそうです!
パートや音数が少ないフレーズで「物足りなさ」が気になりませんか?
そういう時、1つのアイデアとして「ディレイ」のエフェクトを8分や16分などリズムに合わせてかけるのも有効だそうです。僕もセミナーで Before & After を聴き比べましたが、それだけでスキマが満たされ、物足りなさがなくなりました....!
また、その後のフレーズで聴かせたい他パートが入ってきたら、スキマを埋める必要がなく邪魔になってしまうため、かけていたディレイをOFFにするという工夫も見られました。やはり細かい気配りが大事ですね!
ぜひ皆さんも土岐さんの「混ぜ合わせる工夫」を参考にしてみてください!